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蝸牛(かたつむり)よりも・・・ [リポート]

ラテンアメリカと言われて、私が思い浮かべるもの。
不思議な古代文明とフォルクローレ。
マヤ、アステカ、インカといった高度な文明とその遺跡の数々。
そして『花祭り』や『コンドルは飛んでゆく』♪といったお馴染みの音楽。

『コンドルは飛んでゆく』(El Condor Pasa)は、フォルクローレ・ファンでなくとも
メロディがすぐに浮かびますが、それはサイモン&ガーファンクルの功績でしょう。
もともとはペルーの作曲家ダニエル・アロミーア・ロブレスが1913年に発表したオペレッタ
「El Condor Pasa」に使われた器楽曲で、おそらくはインディオの人々に継承された伝統的な
旋律に手が加えられたもののようです(江波戸昭『世界の民謡めぐり』より)。

インカ帝国の皇帝の血を受け継ぐトゥパク・アマルが、スペインの圧政に対して
立ち上がったが、やがて捕らえられ処刑される。しかし、四つ裂きの刑でも彼の身体は
引き裂かれず宙に浮かんだ。インディオたちは、彼がインカの霊鳥コンドルとなって
よみがえり、アンデスの山並みに消えていったと信じた・・・?(諸説あり)。

I’d rather be a sparrow than a snail,
Yes,I would,
If I could,
I surely would.
Hmmm.
蝸牛よりも むしろ雀になりたい
そうだとも
もし なれるなら
そのほうがずっといい
Hmmm

サイモン&ガーファンクルの歌詞は少しやるせなく、
クリスティーナとウーゴが奏でる旋律はどこかもの悲しい。
いずれにしても、悲しみを深くたたえつつ、ノスタルジーを感じさせる音は、アンデス楽器の
音色のなせるわざだけではなく、コロンブス以後のスペイン人の侵略によって
虐げられ滅ぼされてきた先住民族の歴史が底流にあるから。

名もなきインディオたちの、声なき声。

コンドルは飛んでゆく~ベスト・

コンドルは飛んでゆく~ベスト・

  • アーティスト: クリスティーナとウーゴ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
  • 発売日: 1998/06/29
  • メディア: CD


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