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夢は勇気から・・・ [リポート]

歴史では、弱き立場、虐げられた人々が連帯・団結することで、社会や時代を下から変革
しようとするパワーが生み出されることがあります。
アメリカ独立やフランス革命はまさにその典型と言えるでしょう。
18世紀後半から、大西洋をはさんでヨーロッパとアメリカ大陸は、まさに革命の世紀に突入
します。民衆は自分たちの心の拠り所、また連帯の証を、歌や音楽に求めます。
のちにフランス国歌となる「ラ・マルセイエーズ」などもそうした心理から誕生したものでしょう。

初のアフリカ系の血をひく大統領が就任してから、1か月がたとうとしています。
200万人もの大群衆を前に宣誓したバラク・オバマ氏。彼の就任演説は、昨年11月の
大統領選挙の勝利演説ほど劇的ではなかったという批評もありましたが、弱者を励まし、
国民と同じ目線に立った言葉で、危機を乗り越えようという決意が感じられました。
就任式が行なわれた連邦議会の議事堂から約4キロ離れたリンカーン記念堂。
オバマ大統領が敬愛して止まない、第16代大統領エイブラハム・リンカーンが南北戦争中に
奴隷解放宣言を発表してから100年後の1963年。
やはりオバマ大統領が尊敬する黒人解放の父、キング牧師が I Have a Dream・・・
(私には夢がある・・・)と8月28日に演説した場所。

キング牧師らが指導した公民権運動。全米から続々と首都ワシントンに人々が集まり、
「今すぐ黒人差別の撤廃!」「白人と平等の仕事を!」などとプラカードを掲げ、
行進する黒人たち。これに賛同する白人たちの姿も。
人々は一緒に手に手をとって歩きながら、自然とこの歌を口ずさみました。

We Shall Overcome,
We Shall Overcome,
We Shall Overcome Someday.
*Oh,deep in My Heart
  I do Believe,
 We Shall Overcome Someday.

We’ll Walk Hand in Hand,
We’ll Walk Hand in Hand,
We’ll Walk Hand in Hand Someday.
*(繰り返し)

We Shall Live in Peace,
We Shall Live in Peace,
We Shall Live in Peace Someday.
*(繰り返し)

The Whole Wide World Around,
The Whole Wide World Around,
The Whole Wide World Around Someday.
*(繰り返し)

We Are Not Afraid,
We Are Not Afraid,
We Are Not Afraid Today.
*(繰り返し) 

私たちはうち勝つ
私たちはいつか勝だろう

私たちは手に手をとって歩く
私たちはいつの日か手に手をとって共に歩くだろう

私たちは平和に生きる
私たちはいつの日か平和に生きるだろう

この広い世界中
いつかこの広い世界中で

私たちは恐れない
今では何も恐れない

私は心の奥底でそう信じている
いつかきっと・・・

賛美歌の元歌に新しい詩が加わり、やがてフォーク歌手ピート・シーガーらの歌を通して
全米に広まります。
We Shall Overcome (勝利を我等に)は、アメリカだけではなく、世界中の弱き立場に
おかれた人々や虐げられた民衆が、権力や不当な支配者に対抗して、立ち上がり,
行動を起こす時のテーマソングとなりました。

歴史では、弱き立場、虐げられた人々が連帯・団結することで、社会や時代を下から変革
しようとするパワーが生み出されることがあります。



ウィ・シャル・オーヴァーカム:ザ・シーガー・セッションズ(アメリカン・ランド・エディション)(DVD付)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2007/07/11
  • メディア: CD



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